薬湯を訪ねて その3 2015年9月
2015年9月20日、別府の明礬温泉に行ってきました。 以前から前を通る度に気になっていたのですが、今回は念願叶って 休みを利用して訪ねてみました。
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市営の温泉、鶴寿泉(かくじゅせん)。ただで入れます。 大友宗麟(1530〜1587)が開発したと言われる由緒ある 温泉で、中の造りはいたってシンプルですが、お湯は 乳白色で、朝から地元の人がお湯を楽しんでいました。
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500号線沿いにある明礬地獄。 湯の花を採取する様子が見学できます。
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湯の花小屋。 江戸時代に行われていた明礬製造技術を応用したものだそうです。 藁や茅で屋根を葺き、噴気を通した小屋床に青粘土を敷き固め、 噴気の強さを調整して内部の温湿度を一定にして、湯の花の結晶を 造り出すそうです。
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少し上にある、山の湯の家族風呂に 入ってみました。 温泉に貼ってあるポスター。 なかなか美人ですが、 温泉に入る時はタオルを浴槽に 入れてはいけません!
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家族風呂の内部。 明礬温泉は乳白色の濁り湯でほのかに硫黄の 香りがします。外にはコスモスが咲いていて、 それを見ながら入ると至福の時間が過ごせます。 泉質は、酸性硫化水素泉、緑ばん泉で神経痛・リューマチ・ 皮膚病に効能があるそうです。
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明礬は漢方的には、性味が酸・渋、寒、 帰経が肺・脾・大腸・肝・胆で、 外用で解毒医瘡・収湿止痒、 丸や散で内服して、祛風湿・清熱退黄の 効能がありますが、日常の臨床では なかなか使う機会がありません。
染色剤や防水剤、消火剤、皮なめし剤、 沈澱剤などの用途があり、江戸時代は 中国産との品質競争で幕府に中国産の 輸入を禁止させ独占体制を築いて発展 したそうですが、今は自宅で使える温泉用の 湯の花として、人気があるそうです。
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岡本屋売店で一休み。 |
名物、地獄蒸しプリンが美味い! |
地獄蒸し卵も美味い! 食べるのも楽しみの一つです。 |
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翌日、明礬温泉の一番上にある湯の里に 行ってみました。観光バスで外国人観光客が 押し寄せ、大賑わいです。 露天風呂に入ると、立派な岩風呂に乳白色の 濁り湯で、秋の青い空と筋雲が眺められ、 ほのかな萎黄の香りの湯けむりの中、 南方系の外国語が飛び交っています。 タイからかと尋ねると、ヴェトナムのハノイからで、 日本は4回目、九州は初めてとのことでした。 日本の温泉も随分変わりましたねえ。
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湯の花小屋 |
湯の里の家族風呂。
自撮り棒を持っているところを見ると、韓国人でしょうか?
内部は竪穴式住居を思わせる雰囲気に立派な岩風呂が
あるようなので、次回はぜひ入ってみたいと思っています。